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【Print Story】 #12 Toile

INTERIOR INSPIRATION 2022.08.10

創設者夫妻がオリジナルプリントを手作りするところから始まったローラ アシュレイ。プリントなくしてブランドを語ることはできません。膨大なアーカイブに加え、現在も年に2回、新作のオリジナルプリントを発表しています。【Print Story】では、なかでも人気のプリントや注目の新作にフォーカス。第12回は、フランスの伝統的な生地「トワル・ド・ジュイ」にインスパイアされて誕生したToile(トワル)をご紹介します。


300年以上の歴史をもつフランスの伝統的な生地「トワル・ド・ジュイ」。フランス語で“ジュイの布”を意味し、18世紀後半にパリ近郊の街、ジュイ=アン=ジョザスの工場でうまれました。マリー・アントワネットが好んでドレスを仕立てたことでも知られる、オフホワイトやホワイトのコットンに木版や銅版で田園風景や動植物を単色でプリントした生地の総称です。18世紀、ロココ様式の緻密かつ華麗なインテリアを飾る家具の生地や壁紙によく使用されていました。

ローラ アシュレイが「トワル・ド・ジュイ」を彷彿とさせるプリント、Toileを発表したのは21年ほど前。アシュレイ家が入手したアンティークの青い石版画に着想を得てうまれ、2001年秋冬コレクションの家具に採用されました。


羊飼いや羊飼いの女、天使、風車、プレジャーガーデン(遊園地の原型ともいわれる、昔のテーマパークのような場所)、カントリーハウスの廃墟など、さまざまな図案を盛り込んだToileはたちまち人気を得て、2004年には展開アイテムが拡大。ベッドリネン、ホームアクセサリー、おもちゃが登場しました。

2006年には、ジュイ=アン=ジョザスのトワル・ド・ジュイ美術館で開催された回顧展「モード・イン・ジュイ」にローラ アシュレイも参加することに。エルメス、ヴェルサーチ、ジャンフランコ・フェレなど名だたるラグジュアリーブランドと並んで、小物を中心とするToileを使った5点が展示されました。

2014年春夏コレクションで、Toileはさらなる進化を遂げます。Flamboyance(フランボヤンス)、Peony Amethyst(ピオニー アメジスト)シリーズとして、本来は単色の「トワル・ド・ジュイ」にカラフルな色を持ち込みました。

牧歌的な風景にグリーンやブルー、パープル、ピンクなど鮮やかな色を使った新生Toileのことを、本国のスタッフは“これはローラ アシュレイ流のポップアート!”と称しています。カラフルなToileは当時のショッパーやパッケージに採用されるなど、誕生から13年経ってToileはローラ アシュレイを象徴するプリントの仲間入りを果たしました。

そして2019年には、単色のToileがアーバンアウトフィッターズとのコラボレーションによってワンピースやデニム、スイムウェア、ネクタイ、バンダナとして登場。英国と米国で発表され、ノスタルジックなプリントをフレッシュ&カジュアルなデザインに仕上げたコレクションは大好評を得ました。

現在、日本ではToileの生地がユザワヤで販売されています。白地にネイビーブルーで図案をのせたシックなプリントは、ウェアにもバッグなど小物のハンドメイドにもぴったり。以前ご紹介したファブリックパネルを作ってインテリアのアクセントにするのもおすすめです。
>>ファブリックパネルの作り方はこちら

●販売ページはこちら
ユザワヤ オンラインショップ

今回はノスタルジックなテイストが本国で人気のToileをご紹介しました。日本で生地以外のアイテムが販売される日を楽しみに待ちたいですね!

●今回ご紹介した生地や、ユザワヤ オンラインショップについてのお問い合わせ先:
ユザワヤ商事株式会社 通販事業部(受付時間9:30〜17:30) TEL : 0282-67-2121