創設者夫妻がオリジナルプリントを手作りするところから始まったローラ アシュレイ。プリントなくしてブランドを語ることはできません。膨大なアーカイブに加え、現在も年に2回、新作のオリジナルプリントを発表しています。【Print Story】では、なかでも人気のプリントや注目の新作にフォーカス。第7回は、80年代後半に発表された定番的な人気プリント、Summer Palace（サマーパレス）をご紹介します。

▲Summer Palaceのバリエーション。左上から時計回りにダックエッグ、2021年春夏シーズンから登場した新色のロイヤルブルー、マホガニー、サマーネイビー。

Summer Palaceは、長く愛されている定番的なプリントのひとつ。ローラ アシュレイのアーカイブコレクションに収められているエドワーディアン様式（英国でエドワード7世の治世である1901〜1910年に流行した様式）のカーテンとチェアカバーから着想を得て、1988年に発表されました。現在では、壁紙で15種類のカラー展開をもつ人気のプリントに。2021年春夏シーズンにはロイヤルブルーが新色として加わりました。

▲Summer Palaceのインスピレーション源となったエドワーディアン様式のカーテン

イメージは中国の皇帝が夏をすごす宮殿、サマーパレス。宮殿に満ちる新鮮な空気、甘い香りの花々、周囲の田園地帯に響き渡る鳥の声をプリントとして表現しました。チャイニーズスタイルで描かれた樹木や鳥が特徴で、ナイチンゲールの花と蝶が枝を彩ります。Summer PalaceはOriental GardenやElveden、Farleighなど、後に発表されるプリントのもとにもなっています。

▲本国では陶器やカーテン、クッションなどを展開。

英国調とチャイニーズスタイルを掛け合わせたSummer Palaceは、洋風にもオリエンタルなインテリアにもマッチ。陶器など雑貨との相性もよく、ダイニングからリビングまでさまざまなシーンで楽しみたいプリントです。